2020年09月06日

特許の要件~進歩性

特許法第29条第2項は、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下この部において「当業者」という。) が先行技術に基づいて容易に発明をすることができたときは、その発明(進歩性を有していない発明)について、特許を受けることができないことを規定している。
当業者が容易に発明をすることができたものについて特許権を付与することは、技術進歩に役立たず、かえってその妨げになるからである。

進歩性の判断の対象となる発明は、請求項に係る発明である。
審査官は、請求項に係る発明の進歩性の判断を、先行技術に基づいて、当業者が請求項に係る発明を容易に想到できたことの論理の構築(論理付け)ができるか否かを検討することにより行う。
当業者が請求項に係る発明を容易に想到できたか否かの判断には、進歩性が否定される方向に働く諸事実及び進歩性が肯定される方向に働く諸事実を総合的に評価することが必要である。そこで、審査官は、これらの諸事実を法的に評価することにより、論理付けを試みる。

論理付けを試みる際には、審査官は、請求項に係る発明の属する技術分野における出願時の技術水準を的確に把握する。そして、請求項に係る発明についての知識を有しないが、この技術水準にあるもの全てを自らの知識としている当業者であれば、本願の出願時にどのようにするかを常に考慮して、審査官は論理付けを試みる。

審査官は、特許請求の範囲に二以上の請求項がある場合は、請求項ごとに、進歩性の有無を判断する。

(1) 審査官は、請求項に係る発明と主引用発明との間の相違点に関し、進歩性が否定される方向に働く要素(3.1参照)に係る諸事情に基づき、他の引用発明(以下この章において「副引用発明」という。)を適用したり、技術常識を考慮したりして、論理付けができるか否かを判断する。

(2) 上記(1)に基づき、論理付けができないと判断した場合は、審査官は、請求項に係る発明が進歩性を有していると判断する。

(3) 上記(1)に基づき、論理付けができると判断した場合は、審査官は、進歩性が肯定される方向に働く要素に係る諸事情も含めて総合的に評価した上で論理付けができるか否かを判断する。

(4) 上記(3)に基づき、論理付けができないと判断した場合は、審査官は、請求項に係る発明が進歩性を有していると判断する。
上記(3)に基づき、論理付けができたと判断した場合は、審査官は、請求項に係る発明が進歩性を有していないと判断する。

共同出願契約

(持分)
第1条 本件発明について特許を受ける権利及びこれに基づく特許権(以下「本件特許権」という。)は、甲乙共有とし、その持分は、甲○○% 乙○○%とする。

(手続)
第2条 本件発明の特許出願手続及び本件特許権の維持保全のための手続は、乙(甲)が行うものとする。ただし、出願審査の請求、出願の取下げ、拒絶査定への対応、権利の放棄、その他両者協議の上手続をすることが適当と認められる場合については、事前に甲(乙)と協議するものとし、甲(乙)はこれに協力する。

(費用)
第3条 前条の各手続に要する費用(弁理士費用を含む。)及び本件特許権に係る特許料は、乙の負担とする。

(通知)
第4条 乙(甲)は、第2条の各手続の経過をその都度遅滞なく甲(乙)に通知しなければならない。

(甲の実施権及び処分の制限)
第5条 甲は、本件発明を実施せず、又第三者に対して実施許諾することはできない。
2 甲は本件特許権の持分の全部又は一部を第三者に譲渡する場合には、乙の同意を必要とする。

(乙の実施権及び実施料)
第6条 乙は、本件発明を実施し、又第三者に対して実施許諾することができる。
2 本件発明を乙が実施するときは、乙は甲に実施料を支払わなければならない。
実施料については、甲乙協議の上定めるものとする。
3 本件特許権を第三者に実施許諾した場合の実施料は、当該知的財産権に係る甲及び乙の持分に応じて、それぞれに配分するものとする。

(相手方への権利譲渡)
第7条 甲又は乙は、自己の権利の持分を相手方に譲渡するときは、その取扱いについて協議するものとする。

(秘密保持)
第8条 甲及び乙は、本件発明に関連して知り得た相手方の技術上及び営業上の秘密を第三者に漏洩してはならない。
2 本件発明の内容については、これが出願公開もしくは登録になった場合又は甲乙協議して合意に至った場合を除き、甲乙ともにその秘密を保持するものとし、これを第三者に発表してはならない。

(準用)
第9条 本契約書の各規定は、本件発明に係る特許出願に基づいて分割、変更、国内優先する場合及び本件発明について外国出願をする場合にも準用する。

(外国出願)
第10条 甲又は乙が本件発明の外国出願を希望する場合、特許出願日から5ヶ月以内に相手方に通知するものとする。
2 外国出願の可否、出願国等は甲乙協議の上定めるものとする。

(有効期間)
第11条 本契約は、平成○○年○○月○○日(本件発明の特許出願日)から効力を生じ、本件特許権の存続期間満了の日まで有効とする。ただし、本件発明の特許出願について拒絶をすべき旨の査定もしくは審決が確定し又は本件特許権の無効が確定した場合は、当該確定日をもって終了するものとする。

(協議)
第12条 本契約書に定めのない事項又は本覚書の各条項の解釈に疑義を生じた場合は、甲乙誠意をもって協議解決する。

(裁判管轄)
第13条 本契約に関する訴えは、東京地方裁判所を第一審の管轄裁判所とする。

本契約成立の証として本書2通を作成し、甲乙記名捺印の上各1通を保有する。

商標出願~登録までの手続きの流れ

商標権を取得するためは、特許庁へ商標を出願して商標登録することが必要です。
商標とは、ロゴやネーミングなど、商品やサービスを識別するための標識です。

商標登録出願を行うには、「商標登録を受けようとする商標」を決定し、商標を使用する「商品」または「役務」を指定し、商標登録願に記載します。
商標法では、サービスのことを「役務(えきむ)」といいます。

45ある区分の中から、一つ以上の区分を選択し、商品・役務を指定します。
指定した商品を「指定商品」、指定した役務を「指定役務」といいます。この指定商品・指定役務は商標権の範囲を決定するものです。

商標登録出願がされると、出願番号が付与されます。
特許庁では、出願された商標が登録することができるものかどうかを審査します。

登録することができない商標は、例えば次のようなものです。

自己の商品・役務と、他人の商品・役務とを識別できない商標
商品の産地、販売地、品質のみを表示する商標などが該当します。

公益に反する商標
公序良俗を害するおそれがある商標、商品・役務の内容について誤認を生じるおそれがある商標などが該当します。

他人の商標と紛らわしい商標
他人の登録商標と同一又は類似の商標であって、商標を使用する商品・役務が同一又は類似である商標などが該当します。

拒絶理由に該当する場合には、通知され、反論の機会が与えられます。

審査の結果、登録査定となれば、登録料を納付すると、商標登録の設定の登録がされ、商標権が発生します。
商標権は、指定商品・指定役務について商標を独占しようできる権利です。